ドクターズファイルに馬場先生が掲載されました。
生物学的製剤による治療
生物学的製剤とは、生物から作られるタンパク質などの物質を応用して作られた医薬品です。
既存治療で効果不十分な方へ保険で治療することが可能です。従来の治療法よりも高価ですが、その有効性にはかなりの期待が寄せられています。皮膚の症状の改善は日常生活の質(QOL)に大きく寄与しますので、ぜひ一度ご相談ください。
デュピクセント
当院では、中等症以上のアトピー性皮膚炎の患者さんに対して、デュピクセント治療を行っています。
デュピクセントはアトピー性皮膚炎の皮疹やかゆみの原因となる「IL-4」と「IL-13」という物質のはたらきを直接おさえることで、皮膚の炎症物質(サイトカイン)の働きを抑制し、かゆみや皮膚症状を大きく改善します。
デュピクセントは2週間に1回の注射薬で、最初は当院での指導を受けてからのスタートとなりますが、その後はご自宅で自己注射を行うことが可能です。
デュピクセント300mgペン型の薬剤費は3割負担の方で1本あたり約16,000円程ですが、高額療養費制度が適応されると自己負担額はかなり抑えることができます。
ゾレア
ゾレアは、アレルギーや蕁麻疹の原因のひとつであるIgE抑える作用があります。
当院では、今までの治療で効果不十分な突発性の慢性蕁麻疹の患者さんに対して、抗ヒスタミン薬と併用してゾレアを投与します。4週間ごとに1回の注射薬で、最初は当院での指導を受けてからのスタートとなりますが、その後はご自宅で自己注射を行うことが可能です。
ゾレア300mgペン型の薬剤費は3割負担の方で1本あたり約13,000円です。
※当院では突発性の慢性蕁麻疹にのみゾレア治療を実施しております。重症花粉症の方は耳鼻科での診断が必要となりますのでご紹介させていただきます。
(初めて受診する方の場合、受診初日から注射薬投与はできませんので、ご了承ください。)